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「お主は、死んだのじゃ。」
凛ッ!!
「…………………」
目の前に、羽生やした気持ち悪いクソジジイが居やがる。
今、俺が居るのはよく解らない場所。壁も床も天井も白、唯一今座ってるソファが茶、テーブルが赤、お菓子のクッキーに甘さ控えめの紅茶の色だけがある。
あ、俺の髪と学ランが黒だった。
「…………………眠い。」
「反応それだけっ!??」
何か爺が驚いてるがどうでもいい。俺はなぜ此処に居るんだろうか?帰って寝る予定だったのだが。
「……言ったじゃろ、お主は死んだ。だから、此処に居る。」
「…………心、読まれた?気持ち悪い爺さんだ。」
「き、気持ち悪い……orz」
死んだ……か。
「どうでもいいけど、死んだら三途の川じゃねぇの?」
「そ、それはじゃな……」
「まぁいいや。で、俺は天国?それとも地獄?」
「その件じゃが、転生する気は無いか?」
転生?
「なにそれ面倒い。転生したら絶対厄介事に巻き込まれるじゃん。運命的なまでに。
というかもう俺を消せよ。面倒いから地獄だろーが行くから寝かせろよ。」
「どんだけ寝るつもりだ!?
お主の死因は居眠り運転による衝突事故じゃろうが!!」
「…………あー、思い出した。
チャリ漕ぎながら寝ちまったんだっけ?」
いきなり、強烈な睡魔に襲われたんだよな。確かに元々眠かったけど、あれは流石に異常―――
異常?神、異常、この2つのキーワードが指し示す解は―――
俺、一瀬 優輝(イチノセ ユウキ)は
「お前に、殺された?」
「申し訳ありませんっしたー!!!!」
ジャンピング土下座、しかもかなり美しい、流れるような動作で……だ。
ダメだコイツ、馴れてやがる……!!
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