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志貴「………此処は?」
今、俺は左手にカバンを持ち、右手を学生服のズボンのポケットに突っ込んでる状態で屋上に居た。
志貴「桜、奇麗だな……」
静かに桜を眺めるというのも、乙なものだ。こんなに静かな世界が、後数時間で壊れるのは残念だ
が、楽しみなのも事実。
孝「お?志貴じゃん、お前もサボリ?」
屋上の扉が開き、小室孝が来た。
志貴「小室か……まぁ、授業は面倒だからな。」
孝「何で名字?普段通り名前で呼んでくれよ。」
ふむ、設定はきちんとしてくれたようだな。
志貴「気まぐれだから気にするな、孝。」
孝「お前は……はぁ~。
来年の受験でも、志貴はマイペースなんだろうな。」
志貴「それが俺だ。」
小室と同じ二年の設定か。
孝「……ん?何だアレ?不審者か?」
志貴「……不審者なら、マシかもな。」
孝「志貴、知ってるのか?」
志貴「俺は七夜の一族だ。遠目からでも、異常かどうかは理解出来る。
アレは異常だと、勘も言ってる。」
孝「……怖いこと言うなよ、お前の勘ってかなりの確率じゃないか!!」
……しかし、視力まで強化されてないか?屋上から校門の奴らをはっきり見れる。
あ、腕食われた。でも間抜けだよな、辺りの先公ども。腕喰われたって、あんな短時間じゃ死にはしねーっての。
ショック死なら解るが、あの先公は心臓強そうだしな。
孝「な……何だってんだ一体……」
バッ
いきなり振り返り、走り出す孝。宮本麗を助けに行ったか。
さて、俺は今の内にカバンを漁ろう。
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