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「すまねぇな、鈴音。許してやってくれ」 新八が覗き込むようにして話しかけてくる。 「いえ! 全然気にしてませんから!」 「そうか。ありがとよ」 ホッとしたように笑う新八は、本当に平助のお兄ちゃんのようだ。 「…新八さん。そろそろ」 今まで蚊帳の外だった一が口を開く。 「おう。じゃあ行くか」 新八が歩き出すと、平助もついてきた。 「どこ行くの?」 「土方さんの部屋だ」 「俺も行っていい?」 「邪魔すんなよ?」 「うん!!」 満面の笑みで答える。 本当に子犬のように見えてきた。飼い主に構ってもらえるのが嬉しくて、じゃれついているようだ。尻尾があったら、千切れんばかりに振っているだろう。
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