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新八は私の頭を撫で、平助に「頼んだぞ」と言うと、部屋の中に入り、一も続いて入っていった。 平助はそれを見届けると、縁側に腰を下ろす。そしてチラっと私を見て「座れば?」と素気なく言う。 平助の言葉に従い、怖ず怖ずと隣に座る。 「あの…私、山崎鈴音と申します」 平助の様子を窺いながら、控えめに自己紹介すると、「あっそ」と素気ない返事が返ってきた。 話し掛けるのは迷惑かな…… 凹んで俯く。 「あのさッ」 平助の声に顔を上げる。平助の顔は私の方を向いておらず、空を見ていた。 「どこか怪我してんの?」 「?? いえ、どこも」 「じゃあ、なんで抱きかかえられてたの?」 ああ、なるほど。
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