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「失礼します」 会釈をしてから、部屋に入る。 頭を上げると、向かいに恐ろしく顔の整った男が座っていた。でもその顔は一切笑っておらず、眉間に皺を寄せ、睨むような目をしている。 半端ない威圧感にその場に凍り付いた様に動けなくなった。 「おめぇか、先の時代から来たとかぬかしてる奴は」 想像以上に冷たい声にビクリと肩が跳ねる。土方と思われる人と目を合わせていられず、視線を落とす。 「で? おめぇは何してんだ?」 私に言ってるのかな? とチラっと視線を上げ、土方らしき人を盗み見る。その目は私を見ておらず、私の後ろに向けられていた。 「何って、味方は多い方がいいでしょッ」 聞き覚えのあるその声に振り返ると、平助が入口に立っていた。
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