01

5/7
前へ
/34ページ
次へ
そう。 悲劇の始まりはここから。 たわいもない会話をしながら、学校に行くと いつもと違う学校。 いつもと形が違う学校。 壊れた学校がそこにはあった。 まるで廃墟の様な... それが昨日まで楽しく勉強やおしゃべりをしていた学校だとは思えない程、崩れていた。 考えて見て? 昨日まで楽しく過ごしていた学校が 突然廃墟と化していたら、 一体どんな気持ちになるか。 「.......っ!」 叫ぶことも 泣くことも出来ず ただ、 呆然と立ち尽くして 見るしか無い。 右手に温もりを感じた。 見上げると、先輩は学校を見つめたままだった。 先輩の左手は私の右手を強く握ったまま。 私は震えてた。 自分でも気づかなかった。先輩が手を握ってくれるまで、気づかなかった。 先輩に握られてる右手に痛みを感じた。 先輩を見ると、険しい顔をしていた。 どうしたんだろう。 そんな事を考えていた時、先輩は私を抱きしめた。 抱きしめられた瞬間、学校が爆発した。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加