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爆発のせいで私と先輩は飛ばされた。
私を抱きしめたまま。
「!!!」
先輩は壁に頭を強く打った。
「いたっ....。」
頭から血が出てる!!
「せ、先輩!!」
どうしよう...
血が止まんない!!
「大丈夫...?」
「私は...大丈夫です。でも先輩は...」
「....大丈夫。」
「じゃないです!!何で私なんか庇ったんですか!」
「......そんなの当たり前でしょう。女の子が怪我してるとこ見たくない。」
「....っ!!!そんな...。」
すると先輩は心配苦笑いを見せた後
―――――気を失った。
!!!!!!
「先輩!!!」
ど、どうしよう...
えと、みゃ、脈!!
先輩の手首に指を当てる。
脈が....ない!
感じられなかっただけかも知れないし...
心臓の音が一番わかる。
そう思った私は先輩の胸に耳を当てた。
....聞こえない。
「せん...ぱい?
「起きてるんですよね?
「いつも見たいに...からかってる..だけですよね..?
「何か...言ってください...。
「せんぱいっ!!!!!」
嫌...。
嫌だ....。
信じない....。
信じたくないっ...。
「中川さんっ!!」
声の方向を見ると
先生が走ってきた。
国語科の森元先生だ。
「中川さん!ここは危険だ!離れてっ!」
「でも、先輩が残ってますっ...!」
「危険だから、避難して!!」
「嫌ですっ!!!!」
「君だけじゃ無いんだ!悲しいのは!!」
えっ...?
「僕の妻も爆発に巻き込まれた!!
でも、それでも、生徒を避難させる方が優先なんだ!!!」
あっ....。
そうか....。
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