PAST

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「まぁ、とにかくすぐに自首するべきです」 啓大が正論を言う。何処からかパトカーの音が聞こえてきた。恐らく解放された人質が呼んだのだと推測される。 だんだんとパトカーの音が近づいてきた。 「バス、止めてください」 松井はバス運転手に頼んだ。淡路島に向かっていたバスはゆっくりと停車した。 すると、パトカーが追い付いてきてバスの周りを取り囲んだ。松井さんはバスから降りるため階段を降りる。 その時、ターンと乾いた音がした。そしてバスのフロントガラスがバリンと割れた。 警察が発砲してきたらしい。全く、気が短いもんだ。 俺、唯、愛美、啓大、匠の五人と松井は伏せた。しかし、バス運転手は伏せる事を忘れていて、左肩に銃弾が貫通してしまった。 「痛っ」 バス運転手が堪らず声をあげた。  
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