霊気溢れる、その場所は

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静かになった廊下を2人で歩く。 「・・・えいっ!」 急に腕を振った護を竜が眉を寄せて見た。 「・・・どした?」 「さっきから、蝿が僕の周りを飛び交ってて」 「お前、昨日風呂入ったのか?」 「入ったよ!」 本気で引きかけている竜に慌ててそう言う。 「ちゃんとシャンプーもしてるし、体も洗って・・・」 「分かったから・・・。お、文系の部室が並んでるぜ」 話題を変え、竜は前に並ぶ教室のプレートを指差した。 手前から茶道部、文芸部、演劇部、華道部、書道部と続いている。 「ん?あそこだけプレートの色が違うね」 目を細めて、一番奥の教室を指差す。
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