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資料室は、私のクラスがある練の向かい側、東館の四階にある。
二階の自分の教室から三階まで上がり、渡り廊下を通って東館に向かい、それからまた四階に上がる。
重い教材を持って階段を上がるのは、思っていたよりもずいぶん重労働だった。
息が上がっていくのを自覚しながら、なんとか四階へと続く階段を登りきる。
「重い…」
すれ違う生徒も、人の声すらも聞こえないこの階は、空き教室や資料室のような、普段あまり使われない部屋が並んでいる。
だからここに来る生徒は滅多にいない。
休み時間ならなおさら。
1つだけ場違いなくらいに静まり返った廊下を歩きながら、私はただ、廊下に響く自分の足音を聞いていた。
こういう静かなところは、嫌いじゃない。
テンポよく刻まれる足音を耳にしながら、資料室を目指す。
そうしているうちに、少数人ルーム、その1つ向こうの部屋に『資料室』というネームプレートが掲(カカ)げられているのを見つけた。
少し小走りになりながら、ドアの前に立つ。
私は両手に抱えていた教材を左手に持ち変えて、空いた右手でドアを開けた。
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