プロローグ

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翌朝。 携帯のアラームが鳴る10分前に目覚めた私は、寒さに身を震わせながらも起きあがった。 気分は爽快、とまでにはいかないが、それなりに目覚めはいい。 カーテンを開け、燦々(サンサン)と降りしきる朝日に目を細めながら、あくびを1つ。 外は余程寒いのか、窓にはびっしりと水滴がつき、曇っていた。 だから外の様子は分からない。 それを見つめながら、私は寒さをこらながら約五分で制服に着替えた。 この時期はスピードが命。 そして着替え終わると鳴り出した携帯のアラームを消し、カバンの中に入れた。 それと一緒にマフラーも持って部屋を出る。 悪くない一日になりそう。 なんて思ったのは、天気が良かったからか。 それとも、当たらない女の勘か。 とにかく、少し上がった口角を引き締め、志乃は廊下に出た。
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