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赤黒い顔が、死を予感させる。 細った手足が、死を予感させる。 虚ろな瞳が、死人を思わせる。 時折見せる生への希求が、生者であることを思い出させる。 悲しんで欲しくないですか? 悔しんで欲しくないですか? 憐れんで欲しくないですか? ごめんなさい。 私はもう過去のようには貴方を見れない。 私の抱く浅はかな情など、 貴方には些事ともつかないかもしれないけれど、 ただただ祈りを捧げましょう。 愚かな私の心を贄として。
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