現実

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麻里子は駅前のコンビニで雑誌を立ち読みしていた。 もうっ!おそいな! 人を軽い女扱いしたくせに自分の方が約束守らない嘘つき男じゃん。 麻里子はパラパラと雑誌をめくった。 ん? え? 麻里子は雑誌のページに顔を近づけた。 ヘアワックスの宣伝ページにはスーツの裕介が写っていた。 やっぱり…モデルだったんだ!! 上川裕介っていうのか…。 麻里子はコンビニを出て携帯で上川裕介を検索した。 上川裕介 身長182センチ 父親は有名なお菓子メーカー社長上川大吉 母親はモデル引退後、タレント事務所を経営。 上川裕介本人も母親のタレント事務所に所属している。 …ext すげー金持ちだったんだ。 あたし、こんなすごい人と………。 「お待たせ!」 係員は私服で麻里子の前に現れた。 「……………」 黙る麻里子。 「なんだ?ちゃんときたじゃん!」 この係員…大学生だよね。 金持ってなさそう。 麻里子は係員をジッと見つめた。
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