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遅くなったが、峻の妹の名前は桜だ。
桜は、俺が作ってるところをジッと見ている。
準「峻~あれ。例のブツ。」
峻「なんか怖い言い方すんなよ。普通にティッシュって言ってくれ。」
そういって、峻は準へ向かってティッシュを投げた。
準「サンキュー。」
太鼓が半分になり、ちょっとした空洞があった。
桜「え?ちょっと待って?ティッシュ入れるの?」
峻「桜。黙ってみてなさい。」
桜「はーい。」
ティッシュを詰め込み、2つに割れた太鼓を直した。
準「ほら……出来たぞ。」
桜「わーい!ねぇ早速叩いてみていい?」
準「あぁ、いいぞ。」
桜はバチをふった。
トントントン
峻「これは?」
準「大成功だな!」
桜「す………すごい。準兄ちゃんありがと。」
峻「お前ホントに中学二年生か?メッチャしゃべり方が小学生みたいだぞ。」
桜「そう?うーん、よくわからないや。」
準「いいんじゃないか?峻。こういう中学二年もいるってことで。」
峻「そうか?……そう……だな。そうだな!」
準「三回も言わなくても。」
峻「いや、大事なことだから三回言った。」
準「あっそ。」
桜「とりあえず準兄ちゃんありがとね。」
そういって桜は満面の笑みを見せてくれた。
……だめだ。直視できない。
準「お…おう。気にしないで使ってくれ。」
峻「準?どうした?」
準「いや、なんでもない。」
俺がそっぽ向きながら喋っていたのが怪しまれたのだろう。
準は、ふと、時計を見た。
6時15分。
準「やっべ!じゃあな!峻!桜ちゃん!」
峻「どうしたんだ?」
準「バイトいかなきゃ!」
峻「お、もうそんな時間か。じゃあな、また明日学校で。」
桜「バイバーイ。ありがとね。」
準は、部屋を出て、玄関に向かった。
準「お邪魔しました!」
峻母「はーい。また来てね。」
準「はい!」
峻の家をでて、バイト先に向かった。
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