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「いえ、ですから、土門艦長がお呼びと、早川士長から聞きまして参りました。」
すると再び、しばらくの沈黙の後に返答があった。
「ん、なんだ、不謹慎だな、女の子の早川士長の部屋と艦長室を間違えたのかね君は?もっとも確かに彼女の乳はでかいからな。」
すでに中島は泣きそうになっていたが、ここで再びめげていては先へ進めない。
「ですから、艦長が、私!私、中島を呼んだ見たいです!」
中島は、涙声で怒鳴るように叫んだ。
「ん、なに、中島少佐が、艦長の私を呼んでるとな?なんだ、少佐の分際で生意気な、ぶん殴ってやる!」
ドアの向こうのたわけた返答に、中島はガックリ肩を落した勢いでその場に膝から崩れ落ちた。
このまま帰ろうか…
中島の脳裏にそんな誘惑が走る。
確かに天然ボケの艦長の相手をしている事は時間の無駄だ。
貴重な休み時間は有効に使おう。
中島はそう思い、ドアの前から立ち去ろうとしたが、何かの気配を察したのだろうか?部屋の中から土門艦長の声がした。
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