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深夜、日付が丁度変わる頃、都心の様々な高層ビル群の赤い航空哨戒灯やネオン看板を望む東京湾、千葉側幕張の沖合に、一隻の大型軍用艦が停泊していた。
その船の艦首で、けっして心地好いとは言えない五月後半の生温い潮風に当たりながら、タバコを吹かしつつ物思いにふける男がいた。
その男は、艦首の足元に設置された、ちょっと大きめのコンビニ弁当ほどの大きさのリレーフプレートに刻印された「あおしお2020就航記念」の文字を見ながら思った。
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