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「ふん、こんなプレート…」
男は、そうつぶやくと、何を思ったか、ズボンの金チャックを開けてアレを取り出すと、プレートに小便をかけようとした。
そのアレの先端から、雫が出そうになった瞬間。
「中島少佐、こちらでしたか?」
中島と呼ばれた男は、突然後ろの暗闇より女声で自分の名前を呼ばれてドキッと驚いてしまった。
そんな事を悟られぬ様にすぐには振り返らなかった。
いや、アレを金チャックから出している関係上、迂闊には振り返れなかったのが本当だ。
しかしながら、声をかけた女性士官は、すでに中島が小便をしょうとしていた事と、ビクっと身体全体で驚いた事に気づいていた。
女性士官は、精悍な表情ではあるものの、薄いピンクの口紅を塗った唇が、微妙にピクピクと震えるように動き、明らかに笑いを堪えている事が、振り向かずともに伺えた。
すると業を煮やしたのか、女性士官は改めて中島に要件を伝えた。
「すいません、中島少佐、土門艦長がお呼びです。」
「えッ、土門艦長が…」
土門艦長が呼んでいる…
その言葉に中島は、うっかり自分を見失い振り返ってしまった。
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