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リーンゴーン・・・リーンゴーン・・・
街中に響く、協会の鐘。
早朝06:00.
毎朝決まった時間に、決まった回数で鳴らされる。
「・・・うるさい。」
忌々し気に、街の中心に聳え立つ協会を見ながら、ベッドから起き上がる少女。
そこまで濃くない、ミルキーゴールドの髪は、腰の辺りまで伸ばされ、耳の辺りからはふんわりとウェーブがかかっている。
肌は透き通るように白く、猫目で丸みを帯びた瞳は、右がゴールド、左が藍色のオッドアイだ。
はっきり言おう。
童顔だ。
「ナレーターうるさいな。
消すよ?
・・・毎朝毎朝鬱陶しい鐘だ。
・・・ん。」
悪態をつきながら、背伸びをして、首を回す。
すると、下の階から大きな声が・・・
「カ~ノ~ン~!起~き~「うっさい!黙れ!」~て~!!!」
カノンと呼ばれた彼女は、ネグリジェのまま降りて行く。
外見と似合わない性格のよ・・・
「だからナレーターは余計なこと言うな。」
・・・ケホン・・・すいません。
カノンは朝が弱いのか、寝起きは低気圧の如く機嫌が悪い。
「カノンちゃんおっはよ~!!」
「・・・・・うるさい。」
朝からハイテンションの女性。
カノンに飛びつき、撫でる。
いつもの事なのか、カノンはされるがままだ。
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