脇役君、初染め体験。

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レギンさんに案内された場所は田畑から少し離れた水田。 その端に泥田は作られていた。 染めるためだけに作った泥田で、伝統の色合いを出すため代々守られてきたらしい。 その泥田に一人の少女がいた。 狸の獣人だ。 但し、今度はモバゲーのファンタジー小説でよく見られる、獣耳獣尾だけの獣人だが。 レギンさんは人間の女性と結婚したそうで娘である彼女。 シュル・フレイズは半獣人と呼ばれる存在だ。 この獣人の里でも数人いるなかの一人らしい。 茶色の小さな耳に同色の髪。 目は碧色で、桜色の唇。 肩の所までまくられた袖と裾から覗く肌の色は白く、瑞々しい。 色々と描写してみたが結論だけ言うと、同年代の可愛い獣っ娘だった。 これ、あれだよね? 流れ的にシュルちゃん俺のヒロインだよね? これはもう脇役から主人公として幸せになっていんだよね? いや、ダメって言ってもなるもんね。 この里に永住するもんね。 旅とかしねぇし。 え?ギルド?学園?魔王? 何それ美味しいの? 脇屋義助は今日より、義助・フレイズとなります。 アドヴァリの伝統引き継ぎます。
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