脇役君、初染め体験。

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騒ぎの正体。 それは中型魔物の群れだった。 しかし、中型といっても大きさは俺と同じくらいある。 それにしても、情報がないのはきついな。 行動するにしても指針の元となる情報がなければなにもできない。 そこで思い出すのは神様が、俺が意識を失う前に言った言葉。 『お前にやった能力は、想像した事象を創造する能力だ』 つまり、想像さえすれば何でも創造できるというモバゲー小説定番能力。 顔のニヤケが止まらない。 早速、能力を使うとしよう。 対象のデータを瞬時に解析、表示する図鑑を想像する。 想像を確固たる物にするため、元となるイメージを思い浮かべる。 先ず、形として電子辞書をベースとする。 俺が対象を知ろうとした時、自動的に情報を解析、表示する。 そして、情報を蓄積し閲覧出来るようにする。 取り敢えずこれぐらいでいいか。 始動キーは。 「《顕現》解析図鑑」 手をかざし呟く。 ネーミングが安直なのは気にしない。 出てきたのは以前使っていた手のひらサイズの電子辞書。 色はメタリックな銀。 さて、早速使うとしよう。
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