脇役君、巻き込まれる。

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脇屋義助(わきやよしすけ)。 16歳。 別にドモホ🌕リンクルは愛用していません。 そもそも、ファッションに関しても気をつけるのを止めている俺がいます。 と、いうのも。 「ヨっちゃん、何ボーッとしてんのさ。早く帰ろうよ」 コイツのせい。 天宮正則(あまみやまさのり)。 同じく16歳。 成績優秀。 眉目秀麗。 天衣無縫。 剛毅果断。 温厚篤実。 長所的な四字熟語ならほとんどが当てはまるだろうこの男。 俺の幼なじみである。 その上、小中高と同じ学校、同じクラスの腐れ縁で何故かいつも一緒に行動している。 そのせいか一時期ホモ疑惑まで上がったほどだ。 あの時は正則のファンクラブの連中にひどい目に合わされた。 そんなことより。 「あいつらと帰らなくていいのか?」 言わずもがな、正則への求愛行動に熱心な恋する乙女逹の事だ。 「うん。今日はヨっちゃんと帰りたい気分だから」 「止めてくれ、後で俺が何されるか分かったもんじゃない」 「…………………? みんなにはヨっちゃんと帰るから今日はダメって言ってあるけど?」 「成る程、すでに一緒に帰って何かされるか。 一人で帰って何かされるかの2択なんだな」 はぁ、と明日の事を考えると頭が痛くなってきた。 明日休もうかな……。
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