8人が本棚に入れています
本棚に追加
「えーと、右から二番目のピースをよく見て。
壊れている割れ目を追いかけてくれるかな。さっき入り口で渡した斧でたたくと割れ目で崩れるから、最低限の破壊で、割れ目を最後まで追いかけて欲しいんだ」
「え?」
「あ、やってみせるから」
宮内は、潰れた墓石風のテストピースとやらを睨み、列状に崩れた部分の平行な割れ目の先を、手斧で叩いた。すると割れ目の線上にに更に割れ目が現れた。
「ここにクラックの線があるのが見えるかなぁ」
「はい」
割れ目の延長に細い線がテストピースの先の地面に延びていた。
「こういうのがどこまで伸びているか追いかけて、このマーカーでその終わりをチェックして欲しいんだ」
丸尾は返事をしながら戸惑っていた。
最初のコメントを投稿しよう!