嵐のような告白

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そして、うんざりした表情を浮かべながらも、床に散らばるプリントを一緒に拾い集めてくれた。 「小野君、ありがとう」 「転んでぶちまけるくらいなら、最初から一人で運ぶんじゃねぇよ」 「・・・・じゃあ、もし手伝ってってお願いしたら、一緒に運んでくれた」 恐る恐る尋ねると、小野君はプイッとあたしから顔を逸らした。 「これからは転ぶ前に言え。いつも危なっかしいんだよ」 ってことは、・・・・・あたし、小野君を頼っていいの? 小野君はあたしのお願いを聞いてくれるの? ・・・あたしが小野君の彼氏だから? その時、ふと思ったんだ。 転校してきてからの1週間、どうして小野君と目が合ったのかって。 もしかしたら・・・・。 それはあたしの勝手な自惚れだけど、小野君があたしを見ていてすれたのかもしれないって。
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