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・・・小野君は、そういうことしたいと思わないのかな。
思ってくれていたら、嬉しいんだけどなぁ。
チラッと小野君の席に視線を向けると、小野君は窓から差し込む光を受けて、気持ちよさそうに眠ったままだった。
放課後。
クラスメイト達が、慌ただしく帰り支度を始める。
もちろんあたしもその流れに乗って、カバンの中にせっせと教科書を詰め込んでいた。
「おい」
「・・・・ん?」
すると、頭上から低い声が降ってきた。
その声が耳に届いた瞬間、ピタッと動きを止めて振り返る。
それが、誰の声か、ちゃんとわかってるから。
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