嵐のような告白

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転んだ時にすぐに駆けつけてくれたのは、小野君は予知能力があるからじゃなくて。 もちろん、スーパーマンでもなくて。 コッソリとあたしを見ていたから、すぐ駆けつけられた。 ・・・って、それはあたしの願いが込められてるんだけどね。 でも、小野君は「いつも危なっかしい」って言ってくれた。 ねぇ、小野君。 「いつも」って言った小野君の言葉、信じていいよね? 小野君があたしを見ていてくれるなら、売店でパンを買ってくるなんて、お安い御用だよ。 「遅い。お前、何してたんだよ」 「ちょっと時間かかっちゃって・・。はい、これ」 教室に戻って、袋の中からパンを取り出して差し出す。 すると、小野君は不満があるのか、眉間にシワを寄せた。
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