嵐のような告白

18/20
前へ
/213ページ
次へ
「遅い。10分も何してたんだよ」 「ごめんごめん。実は、彰人君と廊下で立ち話しちゃって・・・」 「彰人と話す暇があるなら、コーヒー持ってくるほうが先だろ」 あ、もしかしてヤキモチ焼いてる? 彰人君の話を聞いてしまうと、不思議と、小野君の言動をポジティブにとらえるようになった。 彰人君に、感謝しなきゃ。 「ムフフ・・・ごめんねぇ・・・・・」 「何ニヤニヤしてんだよ。気持ち悪ぃな」 あたしは上機嫌のまま小野君に財布を渡すと、軽快な足取りで自分の席に向かった。 小野君と彰人君は小学校からの腐れ縁らしい。 日焼けサロン通いが趣味という彰人君の肌は、異常なほどに黒い。 「日サロ週4は常識でしょ?でも、脇の下って焼けづらくてムラになるんだよなぁ」 彰人君の日サロへの情熱はちょっと理解できないけど、彼がおしゃれであるのは確かで。
/213ページ

最初のコメントを投稿しよう!

141人が本棚に入れています
本棚に追加