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「遅い。10分も何してたんだよ」
「ごめんごめん。実は、彰人君と廊下で立ち話しちゃって・・・」
「彰人と話す暇があるなら、コーヒー持ってくるほうが先だろ」
あ、もしかしてヤキモチ焼いてる?
彰人君の話を聞いてしまうと、不思議と、小野君の言動をポジティブにとらえるようになった。
彰人君に、感謝しなきゃ。
「ムフフ・・・ごめんねぇ・・・・・」
「何ニヤニヤしてんだよ。気持ち悪ぃな」
あたしは上機嫌のまま小野君に財布を渡すと、軽快な足取りで自分の席に向かった。
小野君と彰人君は小学校からの腐れ縁らしい。
日焼けサロン通いが趣味という彰人君の肌は、異常なほどに黒い。
「日サロ週4は常識でしょ?でも、脇の下って焼けづらくてムラになるんだよなぁ」
彰人君の日サロへの情熱はちょっと理解できないけど、彼がおしゃれであるのは確かで。
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