嵐のような告白

20/20
前へ
/213ページ
次へ
小野君と付き合いの長い彰人君は、小野君のマル秘情報をたくさん知っている。 だからこそ、彰人君の「アユちゃんを好きすぎて」発言が、嬉しくてたまらない。 端から見たら、あたしは小野君の彼女扱いされていないように見えるかもしれない。 パシられているだけと、思うかもしれない。 だけど、あたしは案外小野君に愛されているのかも。 愛されるっていうのは言い過ぎかもしれないけど、決して雑には扱われていない。 きっと、小学生の男の子特有のあれだ。 好きな女の子の気を引きたくて、わざといじめちゃうみたいな? ・・・ん~・・・・でも、小野君はそんなに単純じゃないか。 だけど、あたしは小野君よりも単純だから、彰人君の言葉を信じちゃうよ。 あたしはこの日、彰人君の言葉を思い出しては、ニヤニヤと笑ってしまった。 小野君はそんなあたしを見て、怖いものでも見たかのように、顔を引きつらせていた。
/213ページ

最初のコメントを投稿しよう!

141人が本棚に入れています
本棚に追加