嵐のような告白

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その日から、あたしは小野君の彼女になった。 とはいっても、お昼になると売店にパンを買いに行かされたり、荷物を持たされたり。 「おい、何グズグズしてんだよ。早く買ってこいよ」 「・・・えっと、今日は何にしましょうか?」 昼休み。 あたしは小野君の前の席に座って首を傾げた。 机に肘をついて喋る小野君。 小野君に至近距離で見つめられて、心臓がバクバクと暴れ出す。 小野君との距離は30㎝あるかないか。 その30cmは、あたしが小野君と自然と会話できるギリギリのラインだった。 「焼きそばパンとカレーパン。それとメロンパンとコーヒー」 「え・・・・えっと、焼きそばパンと・・・カレーパン・・・・・と?」 ・・・・それと・・・・なんだっけ? 一度に何個も記憶できるほど、あたしの頭は良くない。
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