141人が本棚に入れています
本棚に追加
その『アメ』には『ムチ』の100万倍の効果があって。
あたしは100万倍の『アメ』欲しさに、今日も格闘。
・・・それは小野君の為だけじゃなく、自分の為でもある。
「・・・・すみません!焼きそばパンとカレーパン!おばさん、こっちに投げて!!!」
売店の前でパンを競い合って買っている他の生徒達に混ざって、あたしは両手を上に持ち上げ、小野君の為にパンをゲットすべく、今日も汗を流していた。
小野君は学校内でも一際目立つ存在だ。
金色の艶のある髪をいつもキレイにセットして、何もかもがキラキラと輝いている。
オーラまで金色のように見えてしまうのは、きっとあたしだけじゃないはず。
小野君=金色。
という勝手な方程式があたしの中に成り立っている。
最初のコメントを投稿しよう!