嵐のような告白

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その『アメ』には『ムチ』の100万倍の効果があって。 あたしは100万倍の『アメ』欲しさに、今日も格闘。 ・・・それは小野君の為だけじゃなく、自分の為でもある。 「・・・・すみません!焼きそばパンとカレーパン!おばさん、こっちに投げて!!!」 売店の前でパンを競い合って買っている他の生徒達に混ざって、あたしは両手を上に持ち上げ、小野君の為にパンをゲットすべく、今日も汗を流していた。 小野君は学校内でも一際目立つ存在だ。 金色の艶のある髪をいつもキレイにセットして、何もかもがキラキラと輝いている。 オーラまで金色のように見えてしまうのは、きっとあたしだけじゃないはず。 小野君=金色。 という勝手な方程式があたしの中に成り立っている。
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