隣にはキミがいる

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「送ってくれて、ありがとう!!」 家の前に着き、バイクから降りてペコリと頭を下げる。 あ~あ・・・・もう着いちゃったのか。 家まで距離があれば、小野君ともっと一緒にいられたのにな。 小野君から腕を離した瞬間、小野君の熱が体からスッと消えて、たまらなく寂しくなった。 「お前、今まで何処に行ってたんだよ」 すると急に、小野君があたしの真っ正面に立って、そう尋ねた。 「え?」 「なんであいつと一緒にいたんだって聞いてんの」 「えっと・・・・舞子と彰人君と直人君と一緒にカラオケに行ったの。それで直人君に・・・・・」 あたしがそう答えると、小野君はポケットから取り出した煙草に火をつけた。
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