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 閑静な住宅街。辺りに建ち並ぶ家々はみな全て立派な造りをしている。 「旦那様、原田様からお電話です」  妙齢な女性が恰幅の良い男性に受話器を手渡した。女性はそのまま失礼しますと少し頭を下げ今来た扉の向こうに出ていった。 『おお、原田くんか。例の件はどうだね。』 『うん、そうか。何、順調なら結構だ。』 『ああ、このプロジェクトが上手く運ぶと、収入源処か支出も減らせる、一挙両得だよ。……何隼人が?まぁ上手くやってくれ、よろしく頼んだよ原田くん』  男は電話を切ると、煙草に火をつけた。ゆっくりと煙を肺に送り込み、一気に吹き出す。 「やっと、日本は生き返る」
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