第2章

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――――――― シャロンに送り出された諒が闘技場の中央より、5メートルほど離れた場所に着いたとき、ちょうど相対する場所に、釣り目の気が強そうな赤い目に、逆立ててある赤い髪、170センチくらいの身長に、上半身が赤い布を巻いただけ、下半身が赤い腰みの、そしてなにより赤い肌という赤尽くしの、炎を体現したような姿の男がいた。 「おまえが俺の相手か。俺の名は七五三掛諒。おまえの名は何だ。」 「俺の名前は、火の精霊イフリートだ!よく覚えておけ!」 「そうか、おまえが七大精霊か。少しは楽しめそうだな。」 諒がにやけながら呟いたこの言葉を知るものは、本人を除いてこの場にはいなかった。
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