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二人の刹那の攻防を見た、いや、見れなかったクラスメイト達がざわつきはじめた。
「なんだよ今のは?」
「おまえ、今なにがあったかわかったか?」
「いや、見ることすらできなかったよ。」
クラスメイト達は口々にそんなことをいっているが、一番驚いているのは、イフリートの主、つまりクルスだ。
「なるほど、なかなか面白いことをするな。日の精霊は伊達じゃないか。」
そんなざわつきの中、諒が不意にそういった。
「何のことだ?」
「惚けても無駄だ。さっきのあの超加速と、慣性を無視した動きについてだ。大方どちらも炎の逆噴射でも利用してるんだろ。それにしても、向きを180度変えるのは驚きだけどな。」
「まさか一発で見破られるとはな。でも、それだけじゃ俺には勝てないぜ。」
「こいよ。全部打ち破ってやる。」
諒のその言葉と同時に、イフリートはまた諒に向かって突進した。
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