早朝

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するとリビングにあるソファーに人影があった。 「何だ、姉貴帰ってたんなら言えよ」 「ぅん~…?あっ、健ちゃんおはよぉ~」 そうソファーに寝てたのは我が姉の黒沢 玲子(くろさわ れいこ)だ。 「朝までレコーディングじゃなかったの?」 「そうだったけど早く終わったの♪健ちゃんもわかってると思うけどお姉ちゃんのベースさばきにかかれば、ちょちょいのちょいなのだよ♪」 そう姉はプロのスタジオミュージシャンでベーシストだ。 見た目は中学生に間違えられそうな幼い顔立ちや身長だが、その身体から掻き鳴らされる重低音は安定し、誰の心も動かされてしまう。 天才的才能と人の100倍以上の努力で得た実力はレコーディングやツアーのサポートメンバーで引っ張りだこの自慢姉だ。
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