異世界マディへ

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「お主等、声に出して会話をしてくれんかの。全く意味が分からぬのだが。」 ここで一人蚊帳の外だったルノアさんが痺れを切らして会話に入ってきた。 「ごめん、ごめん。心を読んだほうが早くてね。すまないけど蓮君も声にちゃんと出して会話してね?じゃないとルノアが拗ねちゃうから。」 「す、拗ねてなどおらんわ!」 ルノアさんは顔を真っ赤にしてソッポをむいてしまった。 どこからどうみても、拗ねてるようにしか見えない。 「それでルノアはまだ説明ある?」 「ふん!さっき知識に入れておいたと言っておろうが。シンもついにボケてきたかの?」 あからさまに拗ねてるルノアさんはシンに毒を吐いている。 拗ねてると言われて相当機嫌が悪いようだ。 「そ、それじゃあ蓮君は異世界に転生して貰おうかな?」 シンは話を逸らすかのように話題を変えた。 というか露骨に話を逸らしてる。 ここであえて話を戻すのも面白そうだが、流石にシンが可哀想なので話題転換に乗ってあげることに。 「因みにその世界の名前は?」 「魔法が栄えている世界マディ。蓮君がいた世界がメディって名前だよ。」 「へー。科学はどのくらい進んでるの?」 「科学はほとんど進んでないよ。でも魔法でゲーム機が作れるぐらいには進んでる場所もあるよ。」 ゲーム? やはり魔物とか居るんだろうから、モンハン的なゲームは無いんだろうか? 「ゲーム機を作れる技術が、どの位の技術かは分からないけど、その言い方だと技術が進んでない場所もあるの?」 「あっちの世界は地球の7倍ぐらい面積が広いからね。技術が広がり難いんだよ。」 7倍となると結構な広さだ。 そりゃ技術が進まない訳だ。 「因みに人口は?」 「地球の5倍ぐらいかな? 種族は人間族、獣族、有翼族、ドワーフ、エルフ、鬼族、龍族ぐらいかな? 因みに吸血鬼は鬼族の高位種族だよ。蓮君は真祖の血を持つ者だから、たぶん吸血鬼の中では一番偉いんじゃない?」 「マジで?・・・まぁバレないだろうし、関わらないようにしよう。」 触らぬ神になんとやらだ。
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