異世界マディへ

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小一時間程飛んだところで、街が普通に見える位置まで来ることが出来た。 ひとまず近くの森に降り、徒歩で街まで向かうことにした。 流石に飛んでるところを見られるのは不味い。 「そういや服ってこれが普通なのか?」 今来ているのは、おそらくはシンが気を回してくれたのであろう。質素な黒いTシャツ。質は明らかに悪いが、たぶんこれがコッチの普通ぐらいなのだろう。 ドッゴーーン! 「ん、なんだ?戦闘かな?」 魔力は感じるけど、人の魔力は随時減ってるな・・・。 因みに魔力探知に関しては、幽霊の頃の経験から大分得意なようだ。 「魔物は4体か・・・。どうしようかな?何かしらのフラグを建ててしまう気がする。」 出来れば面倒事は避けて通りたい。 「・・・・・・ん?一人増えたな。 じゃあ大丈夫かな?うん。大丈夫だろう。・・・放置の方向で。」 などと一人でブツブツ言いながら迷っていると、 「あれ?コッチに来てない? あぁ回避不可能フラグだったか・・・。 影でコートでも作っておくか。」 すぐさま影で真っ黒なコートを作り上げ、フードを深く被る。 血と影は自在操れてとても便利だと、ここで初めてルノアさんに感謝した。 「キャーッ」×2 分かっていたが、女の子が二人が半泣きになりながらこちらに向かって走ってきた。 「ウォンッ ウォン」×4 4匹の狼を引き連れて・・・。 「あ!そこの人危ないです!逃げて下さい。」 この娘は自分危ないのに人の心配か。 お人好しなんだろうな・・・。 もう一人は・・・。 「キャーー」 逃げることに夢中か・・・。 まぁ生きようとすることは大事だよ。 命は大事だね。 一回死んでるから凄く思うよ。 ・・・・・・仕方ない、助けるか。 出来れば血と影は使いたくないな。 そういや『聖』属性の知識に攻撃魔法ないかな? ・・・・・・・・・あったけど威力が有りすぎるな。 まぁ一緒に光属性の魔法の知識があったし、光を使えばいいか。
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