異世界マディへ

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「さてと、街に向かいますか。」 影のコートは消すか迷ったが、少し気に入ったので被っておくことにした。 さっきの少女達が歩いていった方に行ってみると、整備されたそれなりの広さの道に出た。 「一応あの街は技術水準が高いのかな?」 道は平らに石で整備されており、真っ直ぐ街へと続いていた。 「そういや、よくぶっつけ本番で魔法使えたな俺。」 そんなことをいろいろ考えながらしばらく歩くと、高さ50メートル程の壁と大きな門が見えた。 「そこの者止まれ!顔を見せろ!」 なにやら門番みたいな人に声をかけられた。 まぁ黒いコートを着て、フードを被ってれば十分怪しいか・・・。 仕方なくフードをとって門番に話しかけた。 「とりましたが、通っていいですかね?」 「待て、この『アールズ』に来た目的はなんだ?」 この街はアールズという名前の街らしい。 「旅の者なんだけど、この街にはギルドはある?」 「ギルドは幾つかある。旅で寄ったのか。滞在期間はどのくらいだ?」 「街によるけど、気に入ったらしばらくはいると思うよ。」 「滞在期間は未定っと」 門番は目的や滞在期間を紙に記入していく。 「お前さんの名前は?」 「レン・オノミヤ」 「変わった名前だな。東方の出身か?」 「東方って言えば東方かな。」 日本はアジアの東の国だしね。 「よし。通っていいぞ。 ようこそアールズへ。」
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