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「それにしても運がいいわね。この前水晶が割れちゃってね。新しく新調して今日届いたのよ。」
水晶を割った?
そういや王道の転生者がいるんだっけか。
じゃあ絶対にソイツだな。
「誰が水晶を割ったの?」
「それは規則で言えないのよ。」
「それじゃあ最近新しく出来たランクとかある?」
「・・・・・・あるわね。」
「その人が割ったのか。」
なんていうテンプレ。シンは携帯小説読んでるな。
「なんで分かったの?」
別に確証は無かったのに、その質問で確証を得ちゃったじゃん。
「・・・まぁなんとなく。」
「まぁ良いわ。とりあえずこれがギルドカードね。身分証明書にもなるから無くさないように。」
念のため少し探っておくか。
「どうも。
そういや、その水晶割った人に会いました?」
「もちろん。担当したの私だし。」
「過去とか聞きました?」
そう聞くとお姉さんは一瞬表情が強張った。
「いや、全く聞いてないわ。規則で詮索はできないから。」
嘘だな。何かしら聞いたみたいだけど、嘘の話か?それとも真実か?
「そうですか。あと解体屋ってどこにあります?」
まぁ今は会うこともないか。
「え、解体屋?あぁ、それならあそこの紙に載ってるから。」
いきなり話題が変えられ、びっくりしたのかお姉さんは少し慌てながら紙を指差した。
「ありがとうございます。」
そう一言だけ言って、俺は解体屋の場所を確認してからギルドを出た。
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