ギルド

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「いくぞ!」 ミリさんがさっきとは比べられない速さでこちらに向かってくる。 そしてレイピアを握っていない腕で殴る構えをとっている。 「はぁぁぁ!」 今回は魔法で防がず、後ろに飛び退き回避する。 ドゴォーンッ! さっき俺がいた場所に3メートル程のクレーターが出来ている。 「一発くらったら死ぬんじゃね?」 「安心しろ。この空間では死なん。」 どちらにせよ。痛いことには変わりない。 「痛いのは嫌いなんだよね。 裁きを与える天使よ 我らに楯突く敵に裁きを与えよ―――」 「チッ、上級魔法か! 『アースニードル』!」 ミリさんが詠唱を妨害しようと魔法を放つがもう遅い。 「我は天使の代行者なり 今此処に天使の裁きを 『天使の裁き』」 カッッ!! ミリさんの頭上に直径20メートルの光の塊が現れる。 「――天使の裁きを」 その言葉を合図に光の塊は、ミリさんに向かって放たれる。 「『アースガー―――――」 ミリさんは防御魔法を唱えたようだが、途中で光に飲み込まれてしまった。 「・・・・・・やりすぎたかな?」 土埃が舞っていて状況が確認出来ない。 風がないため全く視界が晴れやしない。 「死なないらしいから、死んじゃいないだろうけど。瀕死ぐらいには――グハッ!」 ドゴォーン! 腹に横から強い衝撃をくらい、壁まで吹っ飛ばされてしまった。 「いつつつっ・・・・・・全然動けるじゃん。」 目線の先にはすでにボロボロのミリさん。 どうやら思いっきり回し蹴りされたらしい。
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