8763人が本棚に入れています
本棚に追加
/279ページ
「とりあえずミリさんが気絶したので、この勝負はあなたの勝ちですね。」
「あれ?怒らないんだ?殴りかかってくるかと思ったけど。」
流石は王道主人公だけあって、正義感は人一倍強そうだ。
まぁ予想なんだけども。
「そこまでガキじゃない。それにミリさんが自分から申し込んだ戦いだから、別に口出しする必要がない。」
「途中で護りにきたのに?」
「・・・・・・。」
そこで黙るなよ。
たぶん心の中じゃ相当怒ってるな。
ここで挑発したら面白そうだけど、同時に面倒くさいな。
さて、どうするか・・・。
「あら、終わったの?」
するといきなりリコさんが訓練場に入ってきた。
いつの間にか避難していたらしい。
「あらら、ミリは負けちゃったのね?
まぁお灸代わりには丁度いいわね。」
「そんなことより」
ここで雄二がリコさんの言葉を遮って俺に視線を向けていた。
「ん?なに?」
「あなたの魔力量は、あれは加減しましたね?」
あぁ・・・。
そういや2万5千にしてたんだっけか。
「因みに根拠は?」
「2万とちょっとの魔力量で、上級魔法を3回も使えないよ?普通は。」
「ですよね~・・・。」
今更ごまかしも出来ないか。
「それで?何か他にある?早く依頼を受けたいんだけど」
「・・・・・・。」
また沈黙か。
さっさと話してくれないかな?
「・・・あなたは俺の何を知っている?」
「何って?」
「とぼけないでください。あなたは一度死んでるんじゃないですか?」
おぉ、ストレートに聞いてきたね~。
まぁ別にバラしてもいいかな?
「まぁ確かに死んでるね。」
「それじゃあ、あなたも転生者ですよね?」
最初のコメントを投稿しよう!