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「ふぅ。とりあえず依頼は完了かな。
結構呆気なかったな。」
ルナウルフを虚空にしまい。
これからどうするか考える。
「なんか妙な魔力も森全体に感じるし、気になるから調べてみるか。」
そうと決まれば適当に森を散策。
珍しい草花を虚空で採取しながら、森を進んでいく。
「珍しい薬草とかばっかだな。百日草も普通にあったし。」
それからも珍しい茸や珍しい素材、たまに襲ってくる魔物を蹴散らしながら森を進む。
しばらく進むと壊れかけの遺跡みたいなものの入口を発見した。
「古代遺跡かな?だとすると宝とかあるかな?」
古代遺跡とは既に滅んだ古代文明の遺跡で、今は失われた古代魔法や古代魔機(アーティファクト)などが眠っていたりする。
罠が無数に仕掛けられており、未だに5つ程しか古代遺跡は攻略されていない。
「とりあえず入るか。」
危険と知りながらも好奇心が上回り、躊躇なく遺跡を進んでいく。
「中は意外と明るいな。」
遺跡内は薄く光る不思議な苔が生えていて、真っ暗ではないようだ。
もちろんこの苔もしっかり採取した。
しばらく真っ直ぐな道が続く。
カチッ
「・・・・・・・・・カチッ?」
するといきなり横の壁から弓矢が無数に飛び出してきた。
「うおっ!?危な!」
なんとか緊急回避で直撃は免れたが、少し腕にかすってしまった。
「あれ?なんだろ?・・・体が痺れ・・・。」
どうやら矢には痺れ薬が塗られていたようだ。
全く体が動かなくなってしまった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あれ?動ける。」
数秒すると何故か痺れはとれ、動けるようになった。
別に何かした訳ではない。
痺れ薬の効果がキレたとも思えない。
数秒で効果がきれる痺れ薬なんてわざわざ仕掛けないだろ?
「・・・なんでだ?」
少しその場で考える。
「吸血鬼の血かな?」
そう言えば吸血鬼の血は万能薬であることを忘れていた。
因みにその血のおかげで風邪や病気には一切ならない。
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