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「ビビった~!また下から炎が吹き出てくるかと思った。」
トラップの一つで魔法陣が現れ、なかなか脱出出来ないうえ、下から灼熱の炎が吹き出てくるという鬼畜なトラップがあったのだ。
それが少しトラウマになっているため、素早く魔法陣の範囲内から脱出したのだが杞憂だったようだ。
「うーーん・・・。現代の一般的な魔法陣じゃあないな。使ってる法則も若干違うな。使用言語は古代文字か・・・転移用の召喚陣かな?」
召喚陣とは2つの魔法陣があって意味をなす魔法陣だ。
まず召喚したいものを1つの魔法陣の上に予め乗せておく。
そしてもう1つの魔法陣を起動させると、もう片方の魔法陣の上にあるものを転移で召喚できるって寸法だ。
「まぁ要するにここに何か召喚される訳だな・・・。
大きさからしてなかなかデカそうだね。
古代人は大きいもの好きが多いのか?」
そんなくだらないことをブツブツ言っていると、魔法陣が光りだして周りが全く見えなくなった。
光りが収まり、目が回復してから魔法陣を見る。
すると魔法陣はなくなり、変わりに何か大きなものの足が見えた。
「ははっ・・・本当に古代人は大きいもの好きだな。」
視線を上に上げると、目に映ったのは大きな人型の魔導機。所謂アーティファクトってやつだ。
現代風に言えば高性能ゴーレムってところかな?
「人型というより・・・ケンタウルスかな?」
改めてしっかりと見ると、足のように見えたのは前脚。
下半身は馬のような足が4本あり、まんまケンタウルスだった。
しかも両手には剣を持っている。
「うわー・・・。絶対に強いよね?」
尋ねたところで答えが返ってくるわけでもなく、ただケンタウルス魔導機は両手の剣を構えるだけであった。
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