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次に目を覚ますと、目の前に広がる自分の蒼白な顔。
「うわ!?」
あまりに気持ちが悪く、思わず飛び退いてしまった。
「ていうか俺?」
ここでさっきまでのことを鮮明に思いだした。
「あぁー・・・そういや俺死んだんだっけか。」
不思議と悲しいなどの感情は湧かない。
さて、これからどうしたものか。
残念ながらこのまま大人しく成仏する気はサラサラ無い。
「とりあえずブラブラしてみるか。」
ひとまずする事もないので、辺りを散策してみることに。
「おぉー・・・やっぱり浮遊できるのか。
てか風呂とか覗き放題だな・・・」
浮遊できることに驚きながらも、やはり男子高校生、邪な考えがすぐに思いつくのはご愛嬌。
「とりあえず学校行ってみるか。」
事故の連絡も行ってるだろうし、一応様子を見に行くことに。
「まだHR始まってないのか。」
まだ時間的にも余裕があったので、浮遊で空の散歩をしながらゆっくり来たのだが、どうやらそれでも少し早かったようだ。
「ほら、席に着けー!」
それから少しすると担任が教室に入ってきた。
相変わらずヅラが目立つ。
あれでバレてないと思ってるのが更にウケる。
「えぇー、新学年になってめでたい日なんだが、残念なお知らせがある。」
お!俺のことか?
「うちのクラスの小野宮だったか?そいつが今朝学校に来る途中に、信号無視したトラックに跳ねられ亡くなったそうだ。」
一応自己紹介するけど、俺の名前は小野宮蓮ね。
やっぱりみんな悲しむのかな?
そんな期待を胸にクラスの生徒に視線を向ける。
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