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ガラガラガラガラッ
ぶつかった衝撃で遺跡の壁が崩れる。
「やっば痛いな。・・・ガハッ」
肋骨が折れて肺に刺さったらしく、口から血が流れる。
「・・・もう治ってる。」
吸血鬼の回復力恐るべし。
肋骨が折れても数秒で完治とは凄すぎる。
まぁ、何回もトラップで致命傷をうけたから今更だけど。
「さて・・・どうやって核を取り出そう?」
立ち上がり壁の破片を服からはらう。
「まぁとりあえず四肢を潰すか?・・・六肢か。
でも修復が面倒だな。・・・とりあえず動きを止めてみるか。」
そうと決まれば即行動。
束縛するために影属性の魔法の詠唱を始める。
すると魔導機がこちらの生存を確認したのか、またドシンドシンと音を立てながら走ってきた。
しかし、距離が30メートルのところで詠唱が完了する。
「―――『影縫い』」
魔導機本体ではなく、魔導機の影に向かって影で作った小刀を放つ。
すると小刀が影に刺さると同時に魔導機の手足の動きが止まった。
「よしっ!それじゃじっくり調べるかな。」
そう言ってから魔導機に近づく。
すると、あと10メートルのところで魔導機に異変がおきた。
「ん?なんか魔力が胸の所に集まって―――!?」
一度立ち止まり魔導機を観察していると、いきなり胸の部分が中心から開き始めた。
「おいおい・・・。近距離専門かと思ってたら遠距離もいけるのかよ。」
なんと胸が開いて出てきたのは、巨大な銃身。
大砲よりは小さいが、集まっている魔力量からして相当な威力だ。
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