守護する森

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人間か?という質問されたが、俺は人間か? 元々人間だったけど、今は3分の1しか人間じゃないし、かと言って吸血鬼かと聞かれれば、天使でもあるし・・・・・・。 ・・・俺って種族なんなの? 頭の中で自分なりに答えを出そうと頑張っていると、その沈黙が抵抗の意志に感じたのか、 「ほう、答えないか。ならば里のためここで死んでもらう。」 そう言ってから前方の2人と、隠れていた残りのメンバーが武器を構えて襲いかかってきた。 しかし、まだ俺は自分なりに答えが出ていなかったので、現在進行形で考えてる最中だ。 「はぁぁぁっ」 初めに声をかけてきたのが槍で攻撃してきたが、考え事をしてる俺は無意識に最上級防御障壁を展開していた。 ガキンッ 槍は弾かれるどころか、刃が欠けて使い物にならないぐらいの損傷を受けていた。 「・・・は?」 最上級魔法3つ分の魔力を込めれば普通にそうなる。 まぁ俺は無意識になんだけどね。 相手7人が呆然としていると、そこで漸く自分なりに答えが出た。 「とりあえず人間で。」 「は?」 またもや7人は呆然としていたが、すぐに槍の・・・よく見るとイケメンの男性が話しかけてきた。 「お前は何者だ?」 「だから、とりあえず人間で。」 「とりあえずってなんなんだ?」 「自分でも自分がよく分からない。」 相手は更に意味が分からないらしく、首を傾げながら何かを考えている。 「・・・はぁ、まぁいい。ひとまずお前を里に連行する。抵抗はお願いだからしないでくれ。」 なにやら俺は里に連行されるらしい。 というかここに里なんてなかった筈だけど、いったい何の里だろうか?隠れ里? とりあえず里とやらに興味が湧いたので、抵抗しないことを了承し、大人しく男達に連行されることにした。
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