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<それより要件はなに?アニメみたいから早くしてよ。>
最近気づいたんだけど、シンってアニオタなのか?
<アニメは好きだけどオタクまでは行ってない!>
「心を読むな! というかアニオタになり始めは誰もがそう言うんだよ。」
<僕はオタクにはならない!
・・・というか早く要件言ってよ。本当にアニメみたいから。>
「絶対にアニオタだよね・・・。
まぁそれは置いといて本題に入るけど、世界樹に必要な魔力は俺で足りるの?」
<世界樹?・・・あぁ頼まれたんだ。>
今の間で調べたのか気になるところだが、自分から聞いておいて話の腰を折るのはどうかと思い黙ってシンの言葉を待つことに。
<うーん。とりあえず足りるけど、そのあとに残る魔力は初級魔法1発分だよ?>
「ギリギリか・・・。魔物に襲われたら確実に死ぬよね?」
<勿論♪>
なんで楽しそうなのかは気にしないことにして、魔力切れの解決策を考える。
<あれ使ったら?>
考えているとシンがいきなり提案してきた。
「あれって?」
<賢者の石>
「・・・は?」
賢者の石ってあの賢者の石?
よく錬金術師が必死こいて作ろうとする賢者の石?
<うん。それそれ。>
「いや、それそれじゃないから!その口振りだとシンか俺が持ってるみたいな言い方だけど。」
<蓮君が持ってるでしょ?>
俺が持ってる?
いやいや、そんな伝説級の石を手に入れた覚えはこれっぽっちもない。
<古代遺跡で手に入れたでしょ?>
古代遺跡?
古代遺跡で手に入れたものは―――
・不思議な光る苔
・魔導機
・魔導機の核
・古代の知識
・財宝
・ちょっとしたトラウマ
最後のはとにかく、賢者の石っぽいのは・・・。
魔導機の核か?
<ピンポーン♪>
「あの核が賢者の石だったの? どうりで魔力の供給量が異常な訳だ。」
<因みに製造方法知りたい?>
「知りたい!」
<材料は生きた人の血だよ。>
「・・・・・・は?」
あまりにも予想外な答えだったため、思わず思考が止まってしまった。
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