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「ちょっ!!なに考えてるんですか!私帰りますっ!」
青くなって、男の手を払おうとするがビクともしない。
その代わりに強くひきよせられ、耳元で囁かれた。
「結チャンなに純情ぶってんの?男とっかえひっかえしてるんデショ?友達から聞いたよ。その中に俺も入れてよ。」
ニコッと男が笑う。
笑っていたが、怖かった。
「ほら、行くよ?」
「やっ…、やだぁ…」
嫌だ、やだっ、初めては、ほんとに好きな人とって思ってたのにっ…!
好きなひと…?
私には好きな人なんてできない。
できても、きっと私なんか好きになってくれない…。
嘘だらけの私なんか……………。
だったらいっそどうにでもなっちゃえばいいのかな。
抵抗を止めた結の目からは何故か涙が零れていた。
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