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いきなりのその声に、しばらく呆然としていた男だったが、そんな自分に気がつくとみるみるうちに顔を真っ赤にして怒鳴った。
「―――なっっ!オッサンはすっこんでろよ!!ほら行くぞ!」
そう言うと再び私を連れて行こうとする。
男に連れられるまま、先ほど声がした方を見るが、涙で霞んでぼんやりとしか見えない。
入り口近くにあるピンク色の看板まで連れてこられた時、ぼんやりと見えていた人影がこっちに近づくのが分かった。
結がそれに気づいた途端、「そこのオジョーチャンはその男とヤリたいワケ?」
その人は言った。
なんだか私を睨みつけていたように思う。
思う、というのは私を捕まえていた男が私の前に出てきた為だ。
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