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「なんなんだよ、さっきから!ウゼーんだよ!」
男は今にも手を出しそうな勢いだ。
「ヤローには聞いてねんだよ。――アンタ、はっきり言えよ。」
―――言えば助けてやるから。
結には、そう聞こえた気がした。
「………けて、」
「…聞こえない。」
「―――っ、すけて、…たすけてくださいっ!!」
「よくデキマシタ。」
フッ、とその人が微笑んだ気がした次の瞬間、グッと呻くような声とともに男の腕は捻りあげられていた。
「――いっ、いてぇっ!テメェ!なにしっ―やっ、やめてくれっ痛いっ!」
「うせろ、ガキが。」
ドサ、と音が聞こえると、男が尻餅をついている。
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