あした。

日常

少々頭が寂しい佐々木部長が優の肩を叩いた。

「今日の企業説明会、紫波参加な。資料と映像の準備はできてるか？」

......は？
「部長、説明会当日は営業部が参加予定のはずですが。」

へらっと脂汗をハンカチで拭きながら話す部長は上司として尊敬出来るものではなかった。

「それが、営業部から紫波を推薦されて。」

忌々しい目付きを部長に送ると、準備できたらロビーねと言い残してそそくさと自らのディスクに付いた。